地域で孤立している方を各種制度につなげ、生活が改善した事例

経緯

 本人、親が遺した住宅に兄弟と2人で暮らしている。無職の上、生活費を使いすぎることで兄弟との関係が悪化して家庭内で孤立。家族全員手続きが苦手で、支払いの遅れや滞納が発生し、ライフラインを止められる、食べるものがない状態が続いていた。

世帯の課題

①外部の人に対して拒否が強い。
②金銭管理能力やコミュニケーション能力がかなり低い。
③本人は働いている兄弟との同居を希望。よって生活保護を頼らない。

支援内容

①食べるものがない⇒フードバンクの提供
 ライフラインが止まる⇒水道局他各種窓口にて手続き支援
②本人の能力をサポートするための制度につなぐ⇒  医療機関との連携、障害者手帳の取得
                                                                          各種障害サービス利用手続き支援
                                                                          社会福祉協議会の金銭管理事業
③収入がなく、無職⇒就労準備支援室の利用(本人の適性に合った作業)。
 障害年金の受給手続き支援

結果

 本人が一番困っていた手続きの部分で支援することにより徐々に相談員と話ができる関係性を築いていった。就労準備支援室で軽作業を通じて自信をつけてもらい、現在は障害者事業所に通い、日々仕事に励んでいる。障害者手帳を取得後、障害年金を受給することができただけでなく、金銭管理事業のサポートを受けながら使い過ぎを防ぐことができたため、世帯収入が増えて家計状況が改善した。これにより当初仲が悪くなっていた家族も態度が軟化し、「兄弟と話がしやすくなった」と本人が嬉しそうに話していた。